中国の新薬の特許期間の延長制度が動き出す!

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最終更新日: 2024/01/24

中国の「特許期間の延長」の制度、いよいよ、運用がスタート、知識産権局(中国特許庁)で審査が始まります!

2021年に改正された特許法の中で、新薬の特許について5年を限度(但し、新薬上市後、14年を超えず)とする「特許期間の延長」に関する規定が盛り込まれました。それに前後して、具体的な運用を盛り込んだ実施細則、審査便覧(「審査指南書」)の改正案が公表され、その中で「特許期間の延長」に関して、延長の計算方法も含め、詳細な規定案が示されていました。ところが、それから2年間、公表された案に対して、中国国内で意見聴取はされていたものの、改正案が最終化されず、宙ぶらりんでした。販売承認が下りた新薬に対し、特許権者は「特許期間の延長」の申請をしていましたが、知識産権局(中国の特許庁)でどのような取扱いになっているのか誰にも分からない状況でした。

2023年末に、上記の「実施細則」、「審査指南書」の最終版が相次いて公表され、いよいよ、「特許期間の延長」制度の運用がスタート、2024年1月20日から知識産権局で「特許期間の延長」申請に対する審査が始まることになりました(審査業務の経過措置弁法 公告559号)。これらの改正案で示されていた内容に対して、概ね大きな変更を経ずに最終化されています。

「特許期間の延長」に関係する「特許法」、「特許実施細則」、「審査指南書」の該当条文は下記の構成となっています。

特許法第五章
42条
特許期間、消滅、無効
(1)特許期間:出願から20年
(2)知識産権局での審査手続き遅延による特許期間延長
(3)NMPA(薬事当局)での新薬の審査承認に要した期間を補償する為の「特許期間の延長」
特許法
実施細則
第五章
77条~79条
80条~83条
特許期間の延長
特許法42条(2)項の特許期間延長
特許法42条(3)項の新薬の「特許期間の延長」  
審査指南書第五部第九章
2.1~2.4
3.1~3.8
特許権の授与、満了
特許法42条(2)項の特許期間延長
特許法42条(3)項の新薬の「特許期間の延長」  

上記の表中、特許法42条(2)項の特許期間延長とは、米国のPTA(Patent Term Adjustment)に対応するもので、知識産権局での審査手続きの遅延等に対して、特許期間が加算、延長される制度を意味しています。この延長制度は、技術分野に限定はありません。

新薬については、この特許法42条(2)項の下での期間延長に加えて、特許法42条(3)項の下での新薬の「特許期間の延長」がされます。そもそも、特許の延長制度は、トランプ政権時代の2020年1月に取り交わされた「米中協議書」で合意した内容を踏まえて制度導入がされている背景があり、米国の延長制度を大枠、模した形となっています。

本稿では、特許法42条(3)項の下での新薬の「特許期間の延長」の説明をします。先ず、特許法の該当条文の翻訳を掲げた上で、「実施細則」、「審査指南書」の該当規定に基づいて、解説していきます。先だって留意すべきことは、日本では特許期間の延長は、対象の医薬品の分類と特許発明の類型に関わりなく、販売承認が付与されれば、その都度、当該特許が製品をカバーしていれば、制限なくと言ってもよいくらいに、広範囲で、特許が延長されます。これに対し、中国では、対象の医薬品の分類、対象の特許発明の類型等に制限がかかっていることです。

1. 特許法の「特許期間の延長」に関する条項(§42 – 第3項)(翻訳)

新薬の上市に先立ってなされたNMPA(薬事当局)での審査・承認の手続きに要した期間を補填・補償する目的で、中国で販売承認を取得した新薬に関連する特許発明に対して、中国の知識産権局は、特許権者の請求があれば、特許権の存続期間を延長する。

延長期間は5年を限度とする。尚、特許期間の延長後の存続期間は、新薬の販売承認の日から14年を超えないものとする。

2. 「特許期間の延長」の対象となる新薬とは?

新薬が特許でカバーされているからと言って、全ての新薬に対して、対応特許の存続期間が延長されるわけではありません。延長の対象となる新薬とは、薬事法の下での医薬品の分類に従い、「創新薬」及び「特定の改良型新薬」に分類される新薬が該当します(審査指南書§3.4)。ここで言う薬事法の下での医薬品の分類は、薬事法(薬品管理法)の下で制定されている薬品登録管理弁法§4で規定されています。具体的には、「化学医薬品」、「バイオ医薬品」、「漢方薬」が含まれ、その夫々について、「創新薬」、「改良新薬」の分類が、下記のNMPA通知にその詳細が定められています。尚、各通知には分類の下に区分が設けられており、区分毎に、販売承認申請時に添付が必要な資料・データが示されています。

2-1. 「創新薬」とは

上記の通知に、「化学医薬品」、「バイオ医薬品」、「漢方薬」の夫々について、「創新薬」が定義されています。

例えば、

「化学医薬品」の「創新薬」(1類):

中国の国内外で未だ上市されていない薬剤。新規化学構造を有する薬理作用のある化合物を含有し、且つ、臨床的に価値のある医薬品を指す。

ここでのポイントは、ある新薬について、それをカバーする特許が延長されるためには、当該新薬について中国でのNMPAへの上市許可を得る為の申請(所謂、「NDA申請」)時点で、国内外で未だ上市されていないことが要件になっていることです。従って、ある新薬の開発者(例えば、日本企業)が、当該新薬について、海外(例えば、日本)で上市した後に中国でNDA申請した場合には、当該新薬は、1類には分類されず、「創新薬」とは認定されません(注. 薬事法上は、5.1類に分類されます)。その場合、新薬をカバーする特許は延長されません。その意味で、中国を市場として捉える場合には、他の様々な要因も勘案すると、海外と中国の同時開発が必要となってきます。 

尚、「バイオ医薬」、「漢方薬」についても上記同様の取扱いとなっています。

2-2. 「特定の改良型新薬」とは

「創新薬」と同様に「改良型新薬」についても、上記の通知に規定がされています。

例えば、

「化学医薬品」の「改良型新薬」(2類):

中国の国内外で未だ上市されていない薬剤であって、既知の活性成分を基礎にして、その化学構造・製剤・合剤・投与経路・適応症等について最適化を図り、且つ、臨床的に明らかに優位性のある医薬品を指す。

さらに、上記の最適化の対象となった項目毎に、2.1類~2.4類の分類がされています。

さて、「化学医薬品」、「バイオ医薬品」、「漢方」について、特許期間の延長の対象となる「特定の改良新薬」とは、下記の区部の改良型新薬です(審査指南書3.4)。

(1)「化学医薬品」2.1類に分類される「改良型新薬」の内:既知の活性成分のエステル体、既知の活性成分のである医薬品

(2)「化学医薬品」2.4類に分類される「改良型新薬」の内、既知の活性成分の新規適応症の医薬品

(3)予防用ワクチンであって、「バイオ医薬品」2.2類に分類される「改良型新薬」の内、ウイルス改変のワクチンである医薬品

(4)治療用バイオ医薬品であって、「バイオ医薬品」2.2類に分類される「改良型新薬」の内、新規適応症の医薬品

(5)「漢方薬」2.3類に分類される「改良型新薬」であって、新規適応症の医薬品。

2-3. まとめ/ 時期的な制限

「特許期間の延長」の対象となる新薬は、「化合物医薬品」、「バイオ医薬品」、「漢方薬」であって、上記2-1で定義された「創新薬」または上記2-2で列挙された特定の改良型新薬」に該当する必要があります。

尚、当該新薬には時期的な制限があり、改正された特許法の施行日(2021年6月1日)以降に、販売承認が付与された新薬です(審査業務の経過措置弁法 公告559号)。

3. 「特許期間の延長」の対象となる特許発明の類型 <製品(物質等)、製法、用途>とは?

3-1. 特許発明の類型

新薬は様々な角度から特許保護を図ることが可能で、「製品(物質等)」以外にも様々な類型がありますが。しかしながら、「特許期間の延長」となる特許発明の類型については制限があります。即ち、NMPA(薬事当局)で承認の対象となった新薬の有効成分についての「製品(物質等)」・「製法」・「用途」に関する特許が「特許期間の延長」の対象になりえます(実施細則§80、審査便覧3.4)。この「製品(物質等)」に関する特許には、化合物の「物質特許」以外に、「結晶型」、「製剤型」、「光学異性体」をカバーする特許が対象として含まれます。

3-2. 「医薬品の分類・区分」と「特許発明の類型」について

3-2-1. 二つの要件

ある特許が延長されるためには、前記2で説明した「創新薬」、「特定の改良型新薬」の要件と前記3.1の「特許発明の類型」の両方の要件を満たしている必要があります。次に、例を挙げて説明したいと思います。

3-2-2. 新製剤

新製剤は、特許要件を満たしていれば、特許として成立し、上記の「製品(物質等)」に関する特許に含まれます。そして、例えば、ある新薬が、既存薬に対する「新製剤」である場合には、「医薬品の分類・区分」上は、「改良型新薬」に分類され、改良型新薬の区分2.2に属します。ところが、上記の「2-2.特定の改良型新薬」で特許の延長の対象となる区分を列挙していますが、その中では、区分2.2は含まれていません。

従って、既知成分の新規製剤に関する特許は、「特許発明の類型」の要件を満たすが、「医薬品の分類・区分」の要件を満たさないことから、当該特許は延長の対象外となります。

3-2-3 光学異性体

光学異性体は、特許要件を満たしていれば、特許として成立し、上記の「製品(物質等)」に関する特許に含まれます。そして、例えば、ある新薬が、既存薬に対する新規な「光学異性体」である場合には、「医薬品の分類・区分」上は、改良型新薬に分類され、その区分は、改良型新薬の区分2.1に属します。この区分2.1に属する改良型新薬は、既知成分の「光学異性体」以外に、「エステル」、「塩」等が含まれます。上記の「2-2. 特定の改良型新薬」の項で、特許の延長の対象となる分類を列挙していますが、区分2.2の中で、「エステル」と「塩」のみが対象になると規定されています(審査指南書§3.4.(1))。

従って、既知成分の光学異性体に関する特許は、「特許発明の類型」の要件を満たすが、「医薬品の分類・区分」の要件を満たさないことから、当該特許は延長の対象外となります。

4. 延長される特許の数

NMPAが販売承認を付与した新薬をカバーする特許が複数あったとしても、延長が認められるのは、「一件」の特許のみ。かつ、延長は「一回」のみ(実施細則§81(1)(3)、審査指南書§3.1(3)(5))。 例えば、新薬の化合物をカバーする「製品(物質等)」特許以外に用途特許等の複数の特許があったとしても、特許権者は、そのうちの一つの特許しか選択することが出来ず、当該選択した特許一件のみが延長されることになります。

これは日本のように新薬承認に対して複数の特許を延長したり、追加の適応症の承認毎に何回でも延長したり出来るわけではありません。中国は、欧米型で、一特許・一回のみです。

尚、一件の特許が複数の新薬をカバーする場合、特許権者が選択する「一品」の新薬しか延長されません(実施細則§81(2)、審査指南書§3.1(6))。

5. 延長期間の計算式

「延長期間」=「新薬の販売承認日」-「特許の申請日」-「5年」

(実施細則§82、審査指南書§3.6)

ただし、延長期間は「5年」を越えず、かつ延長後の存続期間は新薬の販売承認日から「14年」を越えない(特許法§42、実施細則§82、審査指南書§3.6)。 

6. 延長される特許権の効力の範囲

延長される特許権の効力の範囲(特許の保護範囲)は、NMPAが販売承認を付与した新薬であって、販売承認の対象となった適応症の範囲に限定される(実施細則§83、審査指南書§3.5)。即ち、「製品(物質等)」、「用途」又は「製法」の特許が延長された場合、それらの延長された特許の効力の範囲は下記の通りとなります。

  • 「製品(物質等)」に関する特許が延長された場合:販売承認の対象となった適応症に使用される新薬製品(化合物等)の範囲に限定される。
  • 「用途」特許が延長された場合:新薬の販売承認の対象となった適応症の範囲に限定される。
  • 「製法」特許が延長された場合:承認対象となった適応症に関する新薬の製造方法であって、NMPAに提出の販売承認申請書に記載された製造方法の範囲に限定される。

(審査指南書3.5)

特許権者は、特許権の延長期間中は、上記範囲に限定して、特許の権利(独占的排他権)を有することになります(同上)。

7. その他、申請手続、審査、登録等

7-1. 延長申請の期限

延長申請は、NMPAが新薬の販売承認をした日から3か月以内に知識産権局に対して行う必要があります(実施細則§81、審査指南書§3.2)。

7-2. 特許権者と新薬の販売承認取得者が不一致の場合

特許権者と販売承認取得者が不一致の場合、特許権者は、販売承認取得者から特許の延長に関する同意を得る必要があり、延長申請時に当該同意書を知識産権局に提出する必要があります(審査指南書§3.2)。例えば、日本企業が特許権者であって、中国での新薬の販売権を第三者、例えば、中国企業にライセンス許諾しているような場合には、一般的に、新薬の販売承認取得者は中国のライセンシーたる中国企業である場合が多いと思います。そのような場合には、特許権者は中国のライセンシーから同意を取り付ける必要があります。

7-3. 「条件付き承認」の場合の延長申請

「条件付き承認」された新薬については、その後の正式な販売承認を取得後、3か月以内に特許の期間延長申請を知識産権局に対して行う必要があります(申請時に特許が有効であることが前提)。尚、特許の延長期間の計算式における「新薬の販売承認日」は、「条件付き承認」の取得日となります。(審査指南書§3.2)

尚、「条件付き承認」とは、新薬等に対する早期販売承認プロセスに関する制度の下で付与される承認です。即ち、重篤な疾病であって有効な治療薬が存在しない疾病に対する治療薬等は、臨床試験でPh IIIの最終結果を待たずに早期臨床開発段階のデータをベースに承認申請が可能であって、上市後に実施する試験・期間等の条件を付けて承認が付与される制度です。上市後に実施されるPh IIIが終了してから正式承認がおります。

尚、細胞治療薬に限定されず、広く、「化学医薬品」、「バイオ医薬品」等に対して付与されます。

7-4. 延長登録の審査、登録(実施細則§84、審査指南書§3.7、3.8)

延長申請がされた場合、知識産権局が審査を行います。申請内容が不備・要件を満たさない場合、申請者(特許権者)に対して、意見を陳述、書面を補正・補充する機会が一回だけ与えられます。(審査指南書§3.7) それでも要件を満たさない場合は、期間延長を認めない旨の決定が下されます。

知識産権局は、延長申請を認める場合は、特許期間の延長決定をおこない、延長期間等を含め決定内容を公告します。(審査指南書§3.8)

尚、上記の決定に不服の場合、特許権者、利害関係人は知識産権局に異議を申し立て、再審査を請求できます(特許期間の延長に関する決定の異議申し立て事項等の公告560号)。

7-5. 知識産権局での審査手続き遅延による特許期間延長(特許法42条(2)項)の申請があった場合

前述の通り、特許を申請後、知識産権局で申請内容が審査されますが、その手続き段階で非合理な遅滞が発生した場合、特許権者の申請によって、相当期間について、特許期間が延長されます(§42(2))。 新薬の特許期間の延長申請(§42(3))と知識産権局での遅滞による特許期間延長申請(§42(2))の両方が重なった場合、知識産権局は、後者の審査が終えてから、前者の審査をするとしています(審査指南書§3.7)。

尚、延長期間は、前者と後者の期間が合算されます。

以上


付録1. 《中华人民共和国专利法(中華人民共和国特許法)》2021年6月1日施行

第42条

特許権の存続期間は20年、実用新案権の存続期間は10年、意匠権の存続期間は15年であり、いずれも出願日から起算する。
特許出願日から4年が経過し、かつ審査請求日から3年が経過した後に特許が付与された場合、国務院傘下の特許行政部門は、特許権者の請求により、発明特許の付与過程において出願人による不合理な遅延を除いた、特許権の存続期間を補償しなければならない。
国務院特許行政部門は、新薬の上市の審査及び認可に要した時間を補償するため、特許権者の請求により、中国で上市許可を取得した新薬に係る特許について、特許権の存続期間を補償する。 補償期間は5年を限度とし、新薬の上市許可後の有効特許権期間は合計14年を限度とする。

付録2. 《中华人民共和国专利法实施细则(中華人民共和国特許法実施細則)》2024年1月20日施行

第77条

特許法第42条第2項の規定により特許権の存続期間の補償を請求する場合、特許権者は特許権の付与の公告がなされた日から3ヶ月以内に国務院の特許行政部門に請求を提出しなければならない。

第78条

特許法第42条第2項の規定により特許権の存続期間を補償する場合、補償期間は特許権の付与手続における不合理な遅延の日数により計算する。
前項の特許権の付与手続における不合理な遅延の日数とは、特許出願から4年が経過しかつ審査請求から3年が経過した日から、特許権の付与の公告がなされた日までの日数から、合理的な遅延の日数及び出願人の原因による不合理な遅延の日数を差し引いた日数をいう。
以下の状況は合理的な遅延である
(1) 本規則第66条の規定による特許出願書類の補正後に特許権が付与された場合の再審査手続による遅延
(2) 本規則第103条(特許帰属の紛争)及び第104条(特許保全命令)に規定する事情による遅延
(3) その他相当の事情による遅延
同一出願人の同一の発明について同日に実用新案と特許の両方を出願し、本規則第47条第4項の規定によりその発明について特許権を取得した場合、その発明についての特許権の存続期間は、特許法第42条第2項の規定によるものではない。

第79条

特許法第42条第2項に規定する出願人の不合理な遅延には、次の状況が含まれる
(1) 国務院特許行政部門が発した通知に対して指定期間内に応答しなかった場合
(2) 審査遅延の申請
(3) 本規定第45条(優先権出願)に規定する事情による遅延
(4) その他出願人による不合理な遅延

第80条

特許法第42条第3項にいう新薬に関する特許とは、新薬の物質特許、製造法特許及び用途特許をいう。

第81条

特許法第42条第3項の規定により、新薬に関する発明の特許権の存続期間の補償を請求する場合、その請求は以下の要件を満たし、新薬の中国における上市承認を取得した日から三ヶ月以内に国務院特許行政部門に提出しなければならない
(1) 新薬が同時に複数の特許権の対象となる場合、特許権者は、一つの特許権についてのみ特許権の存続期間の補償を請求できる
(2) 特許が同時に複数の新薬に関するものである場合、特許期間補償の請求は、当該特許に係る一つの新薬に関してのみ行える
(3) 当該特許が有効期間内であり、かつ、当該新薬に係る発明について特許期間補償が付与されていないこと

第82条

特許法第42条第3項の規定により特許権の存続期間の補償が行われる場合、特許権の存続期間は、特許出願から新薬が中国において上市許可を取得する日までの日数から5年を差し引いた日数を基準とし、特許法第42条第3項の規定を遵守して決定される。

第83条

特許権の存続期間の補償期間中、新薬に関する発明の特許権の保護範囲は、新薬及びその承認された効能に関する技術方式に限定され、保護範囲内において、特許権者は特許権の存続期間の補償前と同一の権利を享有し同一の義務を負う。

第84条

国務院の特許行政部門は、特許法第42条第2項及び第3項の規定に基づいて行われた特許権の存続期間の補償の請求を審査した後、補償の条件を満たすと判断した場合、存続期間の補償を許可する決定を行い登録及び公告し、補償の条件を満たさないと判断した場合、存続期間の補償を許可しない決定を行い、請求を行った特許権者に通知する。

Author Profile

川本 敬二
弁理士 (川本バイオビジネス弁理士事務所(日本)所長、大邦律師事務所(上海)高級顧問)

藤沢薬品(現アステラス製薬)で知財の権利化・侵害問題処理、国際ビジネス法務分野で25年間(この間、3年の米国駐在)勤務。2005年に独立し、川本バイオビジネス弁理士事務所を開設(東京)。バイオベンチャーの知財政策の立案、ビジネス交渉代理(ビジネススキームの構築、契約条件交渉、契約書等の起案を含む)を主業務。また3社の社外役員として経営にも参画。2012年より、上海大邦律師事務所の高級顧問。現在、日中間のライフサイエンス分野でのビジネスの構築・交渉代理を専門。仕事・生活のベースは中国が主体、日本には年間2-3か月滞在。
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